新宿ツバメ亭

楽しく読む絵本

ノコちゃんの赤い靴(お母さん2)

 『もう遅いから寝なさい』とお母さんに言われて、ノコちゃんは布団の中に入りすぐにすやすや寝てしまいました。

 お母さんは、明日お父さんが帰って来るときの準備を夜遅くまでしました。

 休む前に、ノコちゃんが磨いていた赤い靴はどうなっているかなと思って、玄関を見ました。ノコちゃんの大事な赤い靴が見あたりません。下駄箱を隅から隅まで調べましたが何処にもありません。

 困り果てたお母さんは、じっとノコちゃんの寝顔を見ていました。赤い靴が無かったら、『お父さんをお迎えに行かない』といって、駄々をこねるのではないかと心配しました。もう一度玄関へ行ってくまなく探しましたがノコちゃんの大切な赤い靴は見つかりません。

 そこで、お母さんはノコちゃんの布団のところまで戻って、足下の布団を上げてみると、ノコちゃんは、大好きな赤い靴を履いて寝ていました。

 ノコちゃんは寝ながらにっこりわらいました。

 夢の中で、遠い国から帰ってきたお父さんを空港へ迎えに行っているのでしょう。

 

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