楽しく読む絵本
家に着くまでの車の中で、自慢の赤い靴を履いてお母さんに抱きかかえられていた、ノコちゃんにお父さんはぎこちない仕草で『こっちへおいで』と手をさしのべました。赤い靴のノコちゃんは『パパ嫌い(チライ)』と行って、お母さんにしがみつきました。
それから、数日後お兄ちゃん達が寝てしまった後もノコちゃんはお母さんが帰ってくるのを待っていました。
お父さんが聞きました『どうしてパパが嫌(チライ)いなの』その質問に対して、ノコちゃんはポカンとしていましたが、暫くして『パパは意地悪だから、ノコちゃん寂しいの』と言って泣き始めました。
お父さんは困り果てて、ノコちゃんに飲み物をあげたり、抱いたり寝かせたりいろいろやってみましたが泣き止みません。
その声の大きいこと、大きいこと隣近所に響き渡ったことでしょう。
やがて、お母さんが帰ってきました。ドアが開いてお母さんの顔を見ると、ノコちゃんはにっこり笑って泣き止みました。