新宿ツバメ亭
竹 「細工は隆々仕上げをご覧じろてえものよ。それじゃあ、お前この腐った豆腐をすり鉢の中ですりつぶせよ。」
与 「随分、臭いな、これを俺がやるのか。」
竹 「当たり前だ、お前の仇討ちをしようというのだからな。」
与 「随分混ざって泥になったよ。こんな物どうするんだい。お米婆さんに投げつけるのかい。それは一寸ひどいと思うけどな。」
竹 「そんな馬鹿なことはするもんか。その中にここにあるうどん粉を入れて、もっとかき混ぜるんだ。」
与 「なんだかうどんの生地みたいな物が出来てきたよ。」
竹 「今度はそれを手にとってこね回すんだ。」
与 「え、またおれがやるのかい。臭くて何だか気持ちが悪いよ。」
竹 「もっともっとこねるんだ。だいぶそれらしくなったじゃあねえか。それを、少しずつちぎってまるめるんがよ」
>与 「手がなんだか気持ち悪くなった。腹痛の次に手が腐った豆腐にあたるんじゃないかな。」
>竹 「もう少しの辛抱だ。今度は丸めた物をせんべいくらいの薄さにのばすんだ。」
>与 「なんだかせんべいみたいなのが10枚も出来たな。」