新宿ツバメ亭

楽しく読む絵本

ノコちゃんの赤い靴(お母さん)

 ある日、お母さんと買い物に出かけると、急に雨が降り始めました。

 大切な赤い靴が濡れてしまうと思っていると、お母さんは、スーパーのレジのお姉さんに頼んで小さいビニール袋を二つ貰いました。それを、一つずつノコちゃんの赤い靴にかぶせて上手に縛りました。そうすると雨に当たっても大事な赤い靴は濡れません。一寸変な格好でしたが大事な赤い靴が濡れないので安心して歩けます。

 それから一週間ほどしたころ、お父さんからお母さんに国際電話がありました。一週間後に,休暇を貰って二週間ほど一時帰国するというのです。

 お兄ちゃん達は大喜びでどんなお土産を持ってきてくれるかなと話しています。

 ノコちゃんは、お土産よりお父さんが贈ってくれた赤い靴を履いてお父さんを空港までお迎えに行きたいと思っています。

 一日一日が待ち遠しい一週間でした。いよいよ明日はお父さんが帰ってくると言う日の夜、ノコちゃんは大事な赤い靴を一生懸命磨きました。

 お母さんには『明日はこの赤い靴をを履いてお父さんをお迎えに行くからね』と言いました。

 お母さんはにこにこしながら『それがいいね』と言いました。

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